お墓のリフォームって? 費用や流れを徹底解説します!

「お墓のリフォーム」とは具体的にはどのようなものか、イメージできますか?
例えば、このようなものです。
・全てのお墓を建替えて新しくするか
・竿石を残してそのほかの外柵などをリフォームするか
・外柵を残して竿石をリフォームするか
・お骨の入るカロート(お骨を納める納骨室)内部をリフォームするか
・目地等を補修して竿石等磨きなおしを行いリフォームするか

このように、「お墓のリフォーム」一口に言っても様々なパターンがあります。
しかし、タイミングやご予算、そしてどこまでどのように何から始めていいか?とさっぱり判断が付かずに、結局業者の言いなりで全てを建替えて大変な費用がかかってしまったとの話も現実的には少なくありません。
そんなことにならないように、この記事ではお墓のリフォームに関する疑問について、費用や流れを中心に1つずつわかりやすく説明いたします。

お墓のリフォーム

 

お墓のリフォームとは

前述のとおり、お墓のリフォームとは、様々な状況にあわせて、お墓の建替え、磨きなおし等を行うことです。
お墓は建立してから、数十年も経過したものもありますし、中にはご先祖様のどなたが建立したか不明など、かなり古いお墓もあると思います。
広いお墓ならその思い入れの深い石碑を一部残して、その他を新しく建替えるということも可能かもしれませんが、都内の墓地事情ではそうもいかない場合もございます。
やはりお墓のリフォームはご家族の了解とそのタイミングが必要かもしれません。

 

お墓のリフォームのタイミング

お墓のリフォームのタイミングに、決まりは特にありません。
やはり、先祖代々のお墓ですから、おのずとお墓参りの際にお気付きの箇所があるかと思います。
例えば、戒名の彫る場所が無くなってきた、カロート(お骨を納める納骨室)がお骨でいっぱいになってきた、石材のがたつきが気になる等 気になる箇所があるのではないかと思います。
お墓のリフォームは所有権のある方が行いますが、やはりお墓はこれから継承される方もいらっしゃいますので、皆様とじっくりと相談して、皆様の理解を得てからリフォームをするのがよいでしょう。
ご不明点や、少しでも気になるところがあったら、一度石材店にご相談してみてください。

 

お墓のリフォームにかかる費用

この章では、お墓のリフォームの工事内容についてご案内しながら、かかる費用について細かく見ていきましょう。

石塔のクリーニング費用

費用は5万円から10万円程度となります。
石塔(墓石)のクリーニングとは 主に現地にて石材業者が作業を行うクリーニング作業です。
石材業者が、高圧洗浄機や墓石用洗剤、特殊工具を屈指して石塔をきれいに掃除いたします。
普段皆様がお墓の掃除をしても、簡単な汚れを落とせても、その他の汚れを無理に落とそうとすると逆にお墓のキズの原因になる場合があります。
繊細な石材に関しては、石のことを把握している石材店にご相談、依頼しましょう。

 

お墓の磨きなおし費用

磨きなおしはお墓の表面を削り、磨き作業を行うことです。
石塔を外し加工工場で磨きなおす作業となります。
みがき直し費用は30万円前後、もしくは要相談となります。
みがき直しで当時の姿が甦りますが、石塔の状況により、磨き直すより新規建て替えをお勧めする場合もあります。

 

墓石のコーティング費用

墓石をコーティングするには、石材と石材の継ぎ目の間を見栄えよく、しつかりと接着するための特殊なコーティング剤を使用します。
また、墓石表面には特殊コーティング保護膜を張り、雨等から墓石を守り、劣化等を防ぎます。
この墓石コーティングといわれる作業は、費用相場は5万円から10万円程度とされています。

 

墓石の交換の費用

墓石交換の相場価格は石材の状況にもよりますが、およそ30万円~とされています。
石材の状況で、一部のみ交換するか、全体を交換するか、石の種類を合わせるか、その点も石材店と現地で納得のいくまで見積り、図面等提出してもらい決定しましょう。
費用も内容により格段の差が出る場合もありますので、親身になってもらえる石材店にご相談ください。

ちょっと待って! ~大事なポイント

お墓が古くなってリフォームしたいというのは、施主様にとっては当たり前のことではありますが、ちょっと待ってください。
その墓石は交換しない方が良いかもしれません。
リフォームで墓石を取り換えることは本筋かもしれませんが、墓石によっては、希少価値の高い墓石もあります。
古くなれば取り替えて新しくなればいいのかもしれませんが、現在は海外からの輸入石材が非常に多くなっています。
輸入石材と言っても、例えば御影石のように、その石材自体がとても鮮やかで見た目もよく高級な石材も多いのですが、現在の古くなった墓石は当時輸入などなく当たり前のように国産の墓石を使用していた時代のものが多いのが現状です。
ただ、その当たり前のように使用していた国内の墓石は現在入荷可能でも、その国産の石材で建立となると、時価数百万円となることも多々あります。
また、その石材自体の丁場が閉まってしまっていて、国内でも入手不可能の墓石もあります。
よく確認せずに、その国内産の墓石を処分してしまったらもう二度と手に入りません。
古くなった国産の墓石を磨き直したら見違えるほどきれいになり、その石材の魅力が蘇ったという話も多々あります。
国産の墓石が古くなったから建替えて外国産の新しい墓石に建て替えようと考える前に、一度石材店に相談してみるのが賢明でしょう。
また、ただリフォームを進めるのではなく、施主様の立場に立って本音で見積りの出せる石材店が望ましいと思います。

 

外柵(外回り)リフォームの費用

外柵とは、墓石の周りを囲む外回りの部分です。
石碑が古くなく外柵が劣化している場合はこの外柵のみを建て替える場合もあります。
外柵のリフォームの費用相場は概ね40万程度からが相場とされております。
広いお墓ですと段差のあるお墓が多く、登り口の傾斜があり、お参りがしにくい外柵も少なくないようです。
最近はその段差を無くし緩やかな段差や、スロープにしてお参りしやすい外柵のリフォームをお勧めします。
そのほか、石材同士のつなぎ目が経年により剥がれている場合もございますので、そのつなぎ目(目地)を再度目地止めをすることもお勧めします。
お墓を建ててから数年で剥がれる目地も見受けられますので、石材店に補修を依頼しましょう。
石材店は、建て込み、御納骨等の立ち合い等で墓域の出入りが多いので簡単な目地止めは、別途作業と同時にお願いするのもいいかもしれません。
そのほか、日本は地震大国ですので、ここ10年の間に建立したお墓は免震施工していますが、それ以前の墓石は何も施していない場合もありますので、石材店に相談して、免震施工を施してもらうこともお墓のリフォームの大事な役割といえます。

 

香炉・花立交換の費用

花立相場:5千~5万円
花立てはその名の通り、御影石でできた花を入れて立てるスペースのことですが、古いお墓ですとプラスチック製が多く、早々に劣化破損してしまい、何もない状態で使用されている方もいらっしゃいます。
現在は、ステンレス製の花立てが多く、さびにくく、長年の使用が可能です。
方法としては、花立部分を本体ごと交換するか、本体を残して花立部分のみを交換するか、これも石材店と話し合うことが必要となります。
香炉は、お線香をともす場所ですので、ある意味常に熱にさらされる弱い箇所とも言えます。
古い香炉は、御影石ではなく、コンクリートブロックの香炉も多くかなり劣化した状態の香炉も多いようです。
最近では、インターネットで香炉をご購入の方もいらっしゃいますが、香炉のスペースの問題、墓石とのバランスを考慮するのであれば、建立した石材店に確認するのがいいと思います。

 

カロート(納骨室)リフォームの費用

相場10万円~
カロートとはお骨を納めて安置する場所のことです。
外観が問題のないお墓であってもカロート部分が経年劣化されている場合があります。
ほとんどのお墓ではカロートの上には墓石があり、その重量のある墓石を支える縁の下の力持ちとして活躍している要の部分でもあります。
カロート内のお骨がいっぱいになり、あらたに棚を設置したり、カロート内が一部崩れて、御影石製のカロートに作り変える方もいらっしゃいます。

ちょっと待って

お墓のリフォームと言えば、お墓の部分を気にされる方も多いことと思います。
大切な故人のお骨が納められるカロートをどのように施工工事するかも石材店の判断基準になると思いますが、完成墓所で安く建てたつもりが、カロートが簡易すぎると元も子もありません。
これも、親身になって相談出来る石材店が必要です。

 

墓誌作成・設置の費用

墓誌相場10万円~
墓誌とは、御影石の板に故人の情報を刻むことをいいますが、近年はお墓の建立時と同時に墓誌を設置される方が多いです。
古いお墓の場合は墓石の横に戒名・俗名等を刻んだ場合が多く、お墓をリフォームの際に墓石には戒名・俗名等を刻まずに、新たに墓誌を作成して墓誌に戒名・俗名等を刻む場合が多いです。
墓誌と刻む場合や、法名碑、墓碑と刻む場合と、各寺院墓地の宗派により決めごとがございますので、先ずは設置前にご住職か管理事務所、石材店に確認する事をお勧めします。

 

お墓のバランス組みなおしの費用

経年によるお墓の傾き、ずれなどが生じた場合、地盤の変化、地震による影響、台風による被害などにより、お墓が傾いたりズレてしまう場合があります。
これらのケースは古い時代に建てられた墓石が多いようですが、最近では地震による影響も少なくないようです。
この場合も、かなり劣化したお墓ならそのままリフォームを考えるのも良いかと思いますが、それほど古くないお墓ですと、バランスを考えた組みなおしも選択肢のひとつです。
ご予算やそれぞれの状況もありますので石材店にご相談ください。

ちょっと待って~大事なポイント

お墓のリフォームではお施主様のイメージがあると思います。
例えば 折角だからほかのお墓とは違った斬新なお墓を建てたい。
お墓に彫る文字を横文字にしたい。
可愛いキャラクターデザインの置物を置きたい。
ちょっと待ってください。
図面を書いたり、文字を書いたりとイメージが膨らみますが、やはり管理する寺院墓地や民間霊園によって規定がありますし、キャラクターによってはライセンスもあります。
折角のオリジナルイメージも徒労に終わる場合もありますので、まずは石材店から管理者に相談するのが第一となります。

 

お墓のリフォームの流れ

お墓をリフォームする場合、古くなったお墓の場合が多く、石材店の閉業や所在の不明な場合は少なくないと思います。
寺院墓地に関しても、僧侶の代替わりで、どの石材店がかかわったか不明になっている場合もあります。
また、折角、ご紹介していただいた石材店からの見積りが高いのか安いのかわからない、希望のイメージと違う図面が出てしまいどうしていいか分からない等、車や、お家ならある程度相場が分るのにお墓の相場は全然わからない?この見積りで妥当なのかもわからない等々ご不明な点が多々あると思います。
お墓は一生に一度のお買い物になりますので、可能であればまずは数社に相談してみるのも良いかと思います。
後悔しないためのお墓のリフォームをするために、先ずリフォームのできる石材店を探しましょう。

1. 石材店との契約

現地で相談をし、その後図面、見積りを提出してもらいます。
ご納得できるようでしたらその後契約となります。

2. 魂抜き(閉眼供養)

お墓の魂抜きの儀式を、その管理する僧侶に依頼します。
各寺院墓地、民間霊園により作法に誤差がありますので、これも、管理者に確認をしましよう。
ご不明な点が多々あるかと思います。
今は、ネットで調べれば何でも分かりますが、現状はやはり、ご相談から始めることをお勧め致します。

3. 工事日程

工事予定は石材店と相談の上決めてください。 
魂抜きの予定、基礎の完成予定、完成後の引き渡し予定等確認が必要です。

4. 完成引き渡し、魂入れ、御納骨

お引き渡し日程、そして魂入れ(開眼供養)と儀式が目白押しですが、これも石材店、僧侶との打ち合わせが必要です。
また、完成したお墓にお骨を納める必要もありますので、お墓が完成してから進める話ではなく、墓石の契約時に、魂抜き(閉眼供養) 引き渡し 魂入れ(開眼供養)ご納骨の大まかな予定を決めてから進めることをお勧め致します。
特に魂入れ(開眼供養)の場合は、親戚にお披露目したい場合もございますので、予定ありきでリフォームを始めることをお勧め致します。

 

まとめ

いろいろな視点からお墓のリフォームのお話をさせていただきましたがいかがでしょうか。
一概にお墓のリフォームと言っても、前述した内容とは違うケースの方も数多くいらっしゃるのではないでしょうか。
お墓のリフォームはやはり皆様にとっては一生に一回あるかないかの一大イベントと言っても過言ではありません。
最終的には、リフォーム後に家族の皆様が満足されることが一番望ましい姿だと思います。
有限会社りょう石では、そのリフォームという一大イベントお手伝いができればと思っております。
今回の内容がお墓のリフォームについて、家族で検討する一つのきっかけになることができれば幸いです。

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